善きものを好み、世界を信頼すること

最近、バッハの音楽に関して深く納得できる解説をききました。彼の音楽が万人に愛されている理由は“安定感”があるからだということ。その安定感は彼の厚い信仰心からきていて、善き行いをしていれば神様が絶対に助けてくださるということを100%信頼し、少しも疑いや迷いがない。その確固たる自信が彼の音楽を特別なものにしていて、聴く人の心に安定感をもたらすという内容でした。
一方で、バッハの作品で安定した演奏をするには多くのことが要求されます。今日はシンフォニアの1番をレッスンしました。弾く人にも教える人にも根気が要りますが、バッハを練習するこの複雑なプロセスが、最終的に弾き手の内面を“安定感のある状態”に導いていくのではないかと思っています。
シュタイナー教育では7才までに『善なるものを好む心』14才までに『世界は美しいと認識する心』を育てることの重要性が唱えられています。この点において、音楽の教育はとても有意義です。
不安定な世の中で、迷いが生じやすいこの頃ですが、調和のとれた善きものに目を向けること、世界には美しいものが沢山あるということをレッスンを通してお伝えし、1人1人の“安定感”に繋がるよう、サポートしていきたいと思っています。

Stella music space

音楽を通して個性という光を豊かに奏でる場所

0コメント

  • 1000 / 1000